もしも、あと3日で死んでしまうのなら、音楽を作りたいと思った

私には人生の中で、何度か死にかけた瞬間がある。その中のひとつがEVウィルスにやられた時。何日も高熱が続き、体がだるく、病院に行ったときには肝臓検査の数値がとんでもない値になっていた。医者は「よく生きている」と言って驚いていた。その後10日ほど入院したのだが、その間私は生死の間を彷徨った。

そのときに、もしもあと1ヶ月、10日、あるいは3日で死んでしまうのなら、何がやりたい?と自分自身に問いかけてみた。そのときの答えが、自らが作曲した楽曲を残しておきたい、ということだった。もっとも、「自らが作曲した」という表現は自分としては、正しくない、と考えているのだが、このことに関してはまた別の機会に話したいと思っている。そのころすでに何十曲かのアイデアのストックがあり、その中には秀逸と思えるメロディーがいくつもあった。

時は流れ、時代は変わり、ふと気がつくと、音楽を制作するために必要な最低限の環境は整っていた。よし、今、背伸びすることなく、自分にできる精一杯のことをやろう。

そうして録音されたのが、摩訶不思議黄昏色楽団 (Magical Twilight Orchestra) の最初のアルバム『黄昏色のBARが語りかけてくる オリジナルサウンドトラック』だった。

 


音楽の力は無限だ

音楽の力は無限だと今でも思っている。CDが売れなくなったとか、音楽産業が衰退したとか言われているが、音楽の力そのものが衰退しているわけでもなんでもないと思う。僕は今でもスティーリー・ダン (Steely Dan) のサウンドに感動するし、ザ・ビートルズ (The Beatles)) の優れたメロディーに感動しているし、ショパンの美しいメロディーに癒されている。楽しい時に音楽がそばにあってほしいし、悲しい時や落ち込んでいる時には好きな音楽で癒されたいと思う。懐かしい音楽を聴くと過去に一瞬でタイムスリップすることができる。音楽の力は永遠に無限だ。