雨色の風景

6月はよく雨が降るからあんまり好きじゃない。雨の日は外へ出るのが少し憂鬱になる。目が覚めて雨音が聞こえていると気分的にちょっとダメージを受けてしまう。春夏秋冬とあるけど僕は1年のうち3月から10月までは充分に夏だと思っている。つまり、ちょっとオーバーかもしれないけど、僕にとっては1年の半分以上が夏で、実際そういう気分で過ごしてしまう。それほど夏が好きで、あのカンカンと照りつける太陽が好きで、だからというのは何だけど、どうしても雨は嫌いということになってしまう。

そういう僕でも、ちょっと心を動かされた雨の思い出がある。といってもたいした話じゃないのでいちおう断ってはおくけど・・・。

______ 僕がまだ高校生だったころ、僕は応援団に参加していた。体育祭が終わったあと、応援団だけで打ち上げパーティーがあって、かなり遅くまで僕たちはワイワイやっていた。そうしているうちにだんだんと夜は更けてきて、気がついてみると、終電車はとっくに出てしまっていた。仕方がないので僕たちは近くのあるマンションの非常階段を借りて雨宿りがてら2次会を開くことにした。深夜営業のスーパーでお菓子を買ってきたりしてその夜はそれなりに楽しく過ごした。5時過ぎ、夜はまだ明けていなかったが、始発電車が来るころだったので僕たちは解散することにした。始発電車に乗る何人かは駅へ向かうことにし、近くに家がある僕と数人はタクシーに乗りこんだ。タクシーの中から駅に向かう何人かに手を振ろうとしてうしろをふり向くと、彼らも手を振っていた。そしてそのままタクシーはどしゃ降りの雨の中を静かに進み出した。手を振っている彼らの姿が徐々に遠ざかりながら雨に覆われていった。僕はまるで映画のラストシーンみたいだなって思った。

心を動かされた雨の話って、ただそれだけのことなんだけど、なんとなく今でも僕の心の中に印象深く残っている。

<扇町 / ペエスケ>

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ピアノトリオによるSwing Jazz。

オスカー・ピーターソンやビル・エバンスを彷彿させるピアノソロも。

雨の中を走り出す車のように、スローなワルツからアップテンポのフォービートに変わる展開にハッとさせられる楽曲。

この曲も『回想』に次いでこのアルバムの中で人気のある曲だ。海外のTwitterでも時々つぶやかれている。

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